胆嚢結石(胆石)とアルコール

胆嚢結石(胆石)とアルコール

胆嚢結石(胆石)を持っている人はアルコールは飲んでも良いのでしょうか。

胆石で手術すると割合よく聞かれます。
また健康診断で胆石が指摘されたことがある方も多いのではないでしょうか。

胆石はアルコールによって増えたり、悪さをしたりするのでしょうか。

アルコールを飲んでも良いか

まず最初に答えを言いますと、
適度な飲酒であれば胆石があっても問題ありません。

胆石自体については以下を参考にしてください。
https://surgeon-s.com/gallstone/

胆石症診療ガイドライン2016(https://www.jsge.or.jp/guideline/guideline/pdf/GS2_re.pdf)によると

胆石をできやすくするもの(食品)として、
糖質炭水化物動物性脂肪などが挙げられています。
また、1日の摂取総カロリー数の高値運動不足長時間の絶食などもリスクに挙がっています。

逆に胆石をできにくくするもの(食品)として、
果物、ナッツ、野菜、植物性蛋白、食物繊維、多価不飽和脂肪酸、カフェイン、適度な飲酒(アルコール)などが挙げられています。

アルコール摂取の直接的な作用は解明されていませんが、
飲酒の有無で、胆石での手術となる人の割合を比較する研究をしてみると
多くの研究で飲酒をしている人のほうが手術になる危険性が低いという結果でした。

すなわち現時点では、
アルコール自体は胆石をできやすくすることはなく、
むしろ、できにくくするとされています。

適度な飲酒とは

適度な飲酒とはどの程度を指すのでしょうか。

アルコールは体にとって有毒物質であることは間違いありません。
この有毒物質の解毒能力は個人差があります。
また、その日の体調によっても左右されるため、一概にいうことはできません。

厚生労働省が発表した「健康日本21」を参考にすると
”節度ある適度な飲酒”は1日平均純アルコールにして約20g程度であるとされています。
この純アルコール20g程度というのは
ビールであれば500ml、ワインであれば180ml程度が目安となります。

しかし、あくまでもこれは参考にすぎません。
人によってアルコールを分解する酵素や、アルコールを分解した後にできるアルデヒドの分解酵素の保有状態も異なります。
アルコールの分解酵素の強さは、飲酒や消毒による反応で分かります。
皮膚がすぐに赤くなってしまうような方ではアルコールに弱いことが多く
そのような方ではたとえ胆石は減っても、食道がんなどのほかの病気となるリスクが高くお勧めはできません。

極論を言えば下記のような健康を害する状態にならないよう楽しめば、
胆石としては問題ないかと思います。

過度の飲酒では

過度な飲酒とは上記の量を越えてしまったり、
連日飲酒を続けるような状態です。
また、上記でもお話ししたように、
自分の持っている酵素の働きより多く飲んでしまう場合も当てはまります。

胆石についてアルコールは減らす可能性があるとお話ししましたが、
良いことばかりではなくなります。

胆石を増やすかもしれないメカニズムとして指摘されているのが、
脂肪肝です。

脂肪肝は文字通り、肝臓に異常に脂肪が蓄えられた状態です。
健康診断でも指摘されて方もいるかもしれません。
これは、過度の飲酒不規則な食生活で起こります。

アルコールを摂取すると、体の中では主に肝臓で解毒処理が行われます。
この時に、脂肪を処理するのに必要な酵素も消費されてしまいます。
その結果、肝臓に志望が蓄積されてしまいます。

またアルコール自体だけでなく、同時に含まれる糖分などは脂肪肝の原因となります。
胆石に直接お酒の種類は影響しませんが、糖分を多く含むお酒は取りすぎに注意する必要があります。
さらに、おつまみも全く食べないとアルコール分解に必要なエネルギーが補充されなかったり、食べ過ぎるとエネルギー過多になったりします。

脂肪肝の状態となると胆石が増えるということが多数報告されており、
健康診断で同時に指摘されている方は注意が必要です。

最後に

アルコールは百薬の長と言われてきましたが、
デメリットも指摘されています。

胆石では断酒の必要はありませんが、節酒は重要です。

しかし、ストレスの多い現代社会で切っても切れないのが事実かと思います。

益社団法人アルコール健康医学協会では、
適正飲酒の10か条」 というものも定めています。

1.談笑し 楽しく飲むのが基本です
2.食べながら 適量範囲でゆっくりと
3.強い酒 薄めて飲むのがオススメです
4.つくろうよ 週に二日は休肝日
5.やめようよ きりなく長い飲み続け
6.許さない 他人(ひと)への無理強い・イッキ飲み
7.アルコール 薬と一緒は危険です
8.飲まないで 妊娠中と授乳期は
9.飲酒後の運動・入浴 要注意
10.肝臓など 定期検査を忘れずに

上手に付き合い楽しい人生を送りましょう。
お大事に。