これって盲腸(虫垂炎)?病院行くべき?

これって盲腸(虫垂炎)?病院行くべき?

お腹が痛むとき、特に右の下腹部が痛み時に、盲腸(虫垂炎)を心配する方もいらっしゃるかと思います。
今回はそんな緊急手術の可能性もある虫垂炎のお話です。

虫垂とは?

虫垂とは大腸の始まりの部分(盲腸)についている小指ぐらいの盲端な腸管です。
俗に”もうちょう”と言われますが、医学的には別の部分(左図)を示します。

便の通り道ではなく、その働きはまだ解明されていません。


近年では免疫機能に関与しているとも言われ、様々な研究がされていますが、まだ科学的に証明されてはいません。
しかし、何かしらの働きがあったとしても、炎症を起こしてしまうのであれば手術をして取り除くほうがメリットが大きいです。
実際に切除しても問題が起きない人がほとんどで、50~60年前に手術を受けたという人が普通にいらっしゃいます 。
逆に、虫垂を切除したことで特別な問題が起きたという人を見たことも聞いたこともありません。

虫垂炎になりやすい人

一般的には10代から20代に多いと言われていますが、実際には幼児から老人までかかります。90歳を超えた方で虫垂炎という人はあまりいらっしゃいませんが、寿命の延びてきている現在であれば、80代でかかる方もいらっしゃいます。

男女でもかかりやすさに差はありません。
たまに聞かれますが、遺伝も関係ありません
親子でかかったという人もいますが、確率的にそこまで低いものではありませんので、十分にあり得ます。

しかし、明らかに分かっている、なりやすい人というのが存在しています。
それは、一度なったことのある人です。
(ただし手術をすれば例外を除いて再発はしません。)
まだ、科学的にそのメカニズムは証明されていませんが、何かしらの発症しやすい要因があるものと思われます。

なりやすい人ではないですが、なりやすい季節というのは言われています。
それはです。
ですが、食中毒なども増える時期ではあるので、全体的におなかの調子を崩しやすいタイミングというのもあるかと思います。

虫垂炎の症状

おもな症状は以下のものです。

● 腹痛(特に右下腹部
● 嘔気・嘔吐・食欲不振
● 発熱

ただし、すべてが揃っていなくても虫垂炎の可能性はあります。
また、これらがすべて揃っていても別の病気(上行結腸憩室炎や食中毒)の可能性も十分にあります。

虫垂炎の可能性

腹痛が、みぞおちから始まって右下腹部に移動する場合、虫垂炎の可能性が高いです。
最初にみぞおちが痛むのは、腸が張ることによる痛みで、これは内臓痛と言い、実際の部位とは異なりみぞおちに痛みを感じることが多いからです。
続いて炎症がひどくなると腹壁に波及して、虫垂の位置に一致した部分が痛むようになります。これを体性痛と言います。

体温が37.3度以上の場合や、歩いたときに痛みが響く場合も可能性が高いです。
体温が高いのは、体が病気に対して鋭敏である(年少児は発熱しやすい)ということもありますが、純粋に炎症が強いということを表していることが多いからです。
歩いたときに響くのは腹膜刺激徴候と言って、炎症が腹壁まで広く及んでいるということを示しています。

上記にもありますが、虫垂炎を手術以外の方法で治した人もなりやすいです。
その場合はその時と同じ痛みという人が多いです。

若い人が多いと言われますが大人でも十分に可能性はあります。
ただし80歳以上の方で虫垂炎というのは珍しいのは事実です。

何より腹痛が1日以上続く場合や痛み止めで治まらない時は何かしらの異常があることが多いです。
虫垂炎ではないにしても治療が必要なものの可能性もあります。

治療

主な治療の方針としては、手術をするかどうかが大きく分かれます。
現在では、手術をしない抗生物質の治療も有効であると考えらえていますが、
手術をしなければならないものも未だに多くあります。

治療については以下で詳しくまとめています。
https://surgeon-s.com/?p=40

虫垂炎かなと思ったら

病院に行きましょう。

特に手術を行うことのできる外科医のいる病院の方がスムーズです。
インターネットで検索すると手術件数などを表記している病院も多いです。
手術をしている病院なら問題なく対応できる病気です。

早めの受診が肝要です。お大事に。