抗生物質?効き目は?副作用?

抗生物質?効き目は?副作用?

外科医は手術をする仕事ですが、抗生物質(抗菌薬)もよく使います。

手術以外の治療法として、

抗菌薬を使うときに患者さんにお話ししていること

を書いてみます。

抗菌薬って何?

文字通り細菌感染を治す薬です。
ウイルスであれば抗ウイルス薬ですし、癌であれば抗癌剤です。

2パターンの効果の発揮の仕方をします。
1.細菌を殺す
これはイメージしやすいかと思います。直接細菌を攻撃して倒します。
2.細菌の活動を抑える
これは直接的に倒すわけではないですが、抑えることで体の免疫をサポートします。

薬の形としては飲み薬や点滴製剤、塗り薬などがあります。
入院では確実に体に取り込まれる点滴を用いることが多いです。
通院では、点滴ができないので飲み薬を用いることが多いです。

効くの?

正しく使用できれば必ず効きます。

しかし以下のような理由があると効果が発揮できません。

  1. 量が不十分であるとき
    吸収不良、飲み忘れなどの原因が考えられます。
    必要量より少ないと却って危険な菌を作ったり、副作用だけ出たりします。
    必ず医師の指示通りに服用しましょう。
  2. 細菌の種類に合っていないとき
    細菌にも薬に耐性を持っているものがいます。
    このような場合はどれだけの量を服用しても効果がありません。
    薬の種類を変更すること考える必要があります。
  3. もともとの免疫が弱っていて十分に倒しきれないとき
    他の治療で免疫を抑える薬を使っているときや、癌やひどい怪我などのときに免疫が弱まります。
    このような場合は細菌に対する治療と同時に他の問題も解決する必要があります。
  4. 細菌の繁殖しやすい原因があるとき
    一番よくあるのが、体の中に汚れのたまり(膿瘍)ができてしまっているときです。
    この場合は、汚れを体の外に排出してあげることが重要です。
    針で刺したり、ドレーンという管を使って吸引したり、手術で切って洗ったりします。
    ドレーンについてはhttps://surgeon-s.com/drain/

副作用は?

抗生剤を使っている患者さんによく聞かれる質問です。

薬の種類によってさまざまですが、主なものとして
下痢
アレルギー(発疹、かゆみ、呼吸困難)
肝機能障害
腎機能障害
耐性菌の発生

などが挙がります。

しかしこれらは他の薬でも(市販の風邪薬でも)同じように起りえます。
頻度や起きた時の重症度まで同じとは言いませんが、
必要なものを必要な期間使うのであればメリットが上回ると思います。

最もやってはいけないのは中途半端に使うことです。
効果がない上に、副作用の危険性が高まったりします。

最後に

”良薬は口に苦し”ということわざがあります。
また、”くすりはりすく”というよくできた回文もあります。

少ないデメリットで最大限のメリットが得られるよう、
担当医としっかり相談して治療をしてください。